【本】雨の罠
2009-05-10
バリー・アイスラー著 池田 真紀子訳 (ヴィレッジブックス)★★★☆☆
『雨の牙』『雨の影』に続く、日米ハーフの殺し屋ジョン・レイン シリーズ第3弾。
映画『レインフォール/雨の牙』を観たので図書館で探したら、即借りできたのはこれだけだった。
大物武器商人を自然死に見せかけて殺害のはずが、一人の美女の存在で予定外の展開に。
映画のキャラは、役者も含めてそんなに原作を壊していなかったのかな、と思った。
どこに行くにしても、常に戦闘者の目でセキュリティチェックを欠かさない細かい描写が、レインの性格と行動を良く現わし、それが臨場感をより高めている。
誰も信じず、昔からの戦友すら疑うのが前提なレインだが、『雨の牙』のみどりに関してだけは、この作品の中でも特別の想いを引きずっているというのがありあり。
映画ではさらっとしか描かれなかったみどりとの関わりがどんなものだったのか、『雨の牙』の方がますます気になる。
作者が元CIAとのことで、細部に渡っていちいち描写がリアルで、本国での人気も納得できるところなのだが、ド素人な読者としては、諜報機関にしてもマフィアにしても武器商人にしても、物語の中の組織的知識しかない悲しさ、ラスト近くで全ての種明かしが始まると専門用語でくらくらして、ストーリーに乗り切れないのがいささか難。
訳者あとがきによれば、前作二作は基本的に日本が舞台だった様なので、日本での生活経験もある作者がどんな“日本”を描き出しているのか楽しみなところである。
カテゴリ :読書
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