【本】雨の牙

 2009-06-11
バリー・アイスラー著 池田 真紀子訳 (ヴィレッジブックス)
★★★☆☆

4月に観た映画「レイン・フォール」の原作で、レインシリーズ第一作。
映画を先に観ちゃったのでどうも映画との対比になってしまって困った。
いやぁ、映画先に観といて良かったですよ。

三作目の「雨の罠」を先に読んでいたので、レインってもっとどこまでも冷徹で隙の全くないキャラだと思っていたんですが、みどりとのやりとりでは案外隙だらけ…というのが以外でした。
映画のみどりは何もしてないけど、原作のみどりはどっちかというと主導権を握ってすらいる感があって。
これならレインがみどりに特別の感情を抱き続けていても不思議ではないなぁと納得。
そういう意味では、映画版は何が描きたかったのかさっぱり、というところです。

日本での生活経験のある作者ということで、「日本」に関する描写はどんなか、と思いきや、そんなもの完全に忘れてしまってました。というくらい違和感なし。
日米のハーフで、どこにいても居所なしだったレインが、最終的には“日本人”になりたいのかなぁ…と思えてみたり。

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【映】チョコレート・ファイター

 2009-06-07
プラッチャヤー・ピンゲーオ 監督
★★★☆☆

ストリート・ファイターならぬチョコレート・ファイター。
障碍を持つ少女が、特殊能力で悪党どもを蹴散らしていくアクション映画。

もちろん物語には、マフィアとヤクザの抗争の中で育った母親と父親の愛とか、少女を支える一途な少年とか、ちゃんとした背景もあるのだけれど、戦闘シーンが始まるとそんなものはどこへやら、ひたすら少女の目を見張るような動きに釘付けにされるままなのだ。

筋立てから舞台装置まで、一面クリア、二面クリア、三面クリア、中ボス!ラスボス!という展開。ステージ毎に設定と立体感と武器が変わって敵がどんどんレベルアップしていくのはまさにTVゲーム。

ワイヤーを一切使っていないというのが信じられないほどの壮絶なアクションにはただただ引き込まれるのだが、何故か無条件にスカッとした、という感覚が薄いのは、少女の持つ悲劇が余りにも大きい故か。
設定や技法に対して、冒険的とか自由とかギリギリとかいろいろと評価はあって、そういう外部知識を持って観ても、監督の真に意図する事が何だったのかという事は判らなかった。物語とアクションシーンに温度差がありすぎた様に思えたのも一因かもしれない。

チョコレート・ファイターなんだから、もうちょっとチョコレートどか食いして欲しかった。
阿部寛は良いところを取りすぎです。君は何もやってないじゃん。
それよかムン君の方がよっぽど格好良かったよ。

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