【映】パコと魔法の絵本
2008-09-23
中島哲也 監督★★★★☆
元々原作の戯曲があるのだ、というのを後で調べて初めて知った。
あぁ、なるほど。
方々で、
チャリチョコもかくや…な程のチカチカ極彩色。
全員特殊メイクバリバリ過ぎで誰が誰やら。
ひたすら泣かせにかかってて…。
などと批判も多いみたいだったのだけど、これはあれで正解では?
そもそも話の内容が単純。
「記憶が一日しか保たない少女のためにクソジジィが改心して病院のみんなと劇をする。」
予告編の時点で全部ネタバレして、なおかつこれで全部。
これ、そのまま普通の真っ白な病院で普通のメイクで普通にやったって、それこそ泣かせがあざといだけで陳腐で全然面白くない。
それを最初から酔っぱらったみたいな映像で、やたら過剰なテンションで、もう誰でもイイやんと思わせるメイクで、CGバリバリで、ハリウッドのB級映画か!みたいな感じで造ったからこそ、ひとりひとりの個性も際だって泣けて楽しい映画になってるんだと思う。
隣で見てた小学校高学年くらいの女の子が途中でダレてました。
演技とコスプレが過剰なぶん、それぞれの人物の過去とか苦悩とかが深くえぐられて斬りつけてくる感じがあるんだけれど、小学生くらいだと逆にそれを読み取る(感じ取る)のが難しいのかも。
パンフレットにも「子どもが見て喜ぶ世界」とか書いてあるけど、どっちかというと身も心もすっかり埃にまみれてしまった大人が観て楽しむ世界なんじゃないかなぁ…と。
あれだけハチャメチャな映像だけど、その演出部分を全部外してしまったら、こういう病院絶対どこかにある!あーゆー人達絶対実在してる!と思える。
だからちょっと自分も頑張ってみようかな、とか優しくなってみようかなとか思えるんじゃないかと。
ちなみに、あまりに特殊メイク過ぎて本来の役者さんがほとんど見分けられなかったんで(まんまな人も居ます)珍しくパンフを買っちゃったんですが…、役者プロフィールの部分にも素顔が載ってません。
知ってる役者さん(だった!)でも全然別人だし…。
2004年に公演されていたという舞台、観てみたかったです。
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【映】デトロイト・メタル・シティ
2008-09-07
李闘士男 監督★★★☆☆
原作未読で松山ケンイチを観に行ったようなもんなんですが、第一感想が
「いやぁ、泣けた泣けた」
でも一緒に観た連れ(なんとなく既読)の感想は
「いやぁ、笑ろた笑ろた」
んでもって共通の感想が
「とこっとんバカ映画」
そんな映画て…。
とりあえず未読の立場での印象は、ひたすら本意ではない活動を続ける根岸くんの物語。
どれだけ社長から強要されようが、どれほど怒りに任せようが、“根岸”の本質を決して見失うことが(でき)ない彼の健気さがひたすら涙を誘う。
原作をWikipediaとかで調べると、もっとずっとやたら過激で危ないギャグ漫画らしいのに、映画の印象はどうしてあれ程全編ほのぼの、良〜い話しになってしまうのか…。
監督の手腕に感心してみたりする。
(いや、それが監督の本意かどうかは更に謎。)
冒頭の10分で既に「大丈夫か?」と思わせるアホっぽい設定とビジュアルを、気がついたらちゃんとした映画として成立せしめているのは、ひとえに松山ケンイチの実力によるものなんだろう。
有り得ない設定のはずなのに、「世の中にはこういう風に悩みながら仕事している人がきっと居るんだろうなぁ…」と思わされてしまうのは、松山ケンイチの、“素”なんじゃないかと思える程の入れ込んだ演技のたまものだと思った。
音楽も良いです。
気持ち悪いくらい甘いナンバーも、バリバリのメタルサウンドも、妙〜に良い感じ。
仔細に聴くとどっちも馬鹿馬鹿しいほどダサいんだけどねぇ。
灯りがついた瞬間、後ろの若い女の子の一言
「根岸くん、かわいい〜」
が、全てを現している気がしました。
そして、母は怖し… です。
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